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今回は代謝の分野で、難易度の高い箇所でした。
両棲類の嫌気性代謝と好気性代謝を扱いました。
代謝量や代謝を助ける酵素の活性も種によって違いが大きく、例えばXenopusとRanaの酵素の活性の比較でも、Xenopusだけで20種と色々なものがいるので一概にどちらのグループの活性が高いとは言い難いようでした。

<第115回TEABOA輪読会>
発表:さかちん 査読:コロ
参加:さかちん、コロ、たろ、ゆっきー
Pp. 196-201
Ontogenetic Changes in Energy MetabolismからEnergetics of Reproductive Behavior in Male Urodelesの前まで

次回は
第116回TEABOA輪読会
発表:コロ 査読:ゆっきー
Pp. 201-207
Energetics of Reproductive Behavior in Male UrodelesからTemperature and Calling Energeticsの前まで


●第113回TEABOA輪読会(2015/7/1)
発表:こまきち  査読:たかい
参加:こまきち、ダイ、ゆっきー、さかちん、ころ、たろ
範囲:P 184~(予定範囲の途中まで)

今回は、「Chapter 5: Metabolism and Energetics」の冒頭部分でした。
ヒキガエルがエサも水も得られない密閉チャンバーで数年生き延びたという、今の時世では怒られそうなイジメ実験で5章がスタート(笑)
ヒキガエルはエサ&水なしで一年以上も生きられるというのはスゴイですね。
全体としては、他の分類群に比べて両生類の代謝の低さが、まとめられていました。
特に、両生類の代謝を調べるのに、生理学者が酸素消費量を調べてきたようです。

・有尾類よりも無尾類のほうが代謝が高いのはなぜ?
・成体より幼生の代謝が低いのはなぜ?
・温帯のほうが熱帯より低い代謝を示す理由は?
などの質問がでましたが、今回の範囲には明確に書かれていなかったようです。

「プラスチックのマスクを酸素消費の測定に用いたため、動物が興奮し、とりわけ肺を持つ種においては通常の休息時よりも代謝が上昇した」
という文章があったのですが、カエルにプラスチックのマスクをつけたのか!?、謎の文章でした。

包括的なレビューとして紹介されていた Gatten, Miller, and Full (1992) は、一度、目を通してみたいですね。

HPを移行中!

2015年01月20日
これまで使ってきた「両棲類生態勉強会」のホームページ(http://teaboa.grupo.jp/) 
の情報を、このページへ移行していきます。
ぼちぼち移行作業を進めていこうと思いますので、よろしくお願いします。

2007年11月19日、沖縄。第47回日本爬虫両棲類学会に参加したK・T、Y・T、D・Tの3名が、やんばるの闇にまぎれて両生類の観察をおこなった後、宿で語り合ったのがグループ発足のきっかけでした。あの日本一美しいと言われるイシカワガエルや、綺麗なハナサキガエルを観察した夜のことです。残念ながら、日本では両生類の生態をメインに取り組む研究室はほとんどなく、この3人も他分野の研究室で独学しているに近い状況でした。何とか皆で連絡を取り合って、両生類についての研究相談、情報交換、輪読会などをおこないつつ切磋琢磨していこう!と意気投合したのです。あの日から、はや4年。このネットワークを活かしながら各自の研究を進め、満を持して、『両棲類生態勉強会』を発足させるに至りました。明日、いよいよ新体制の発足です!

2011/11/18

【参加者】たろ、山本(ニックネーム募集中!)、きよみん、ずっきー、コロ
【発表者】きよみんさん
【発表テーマ】幼生における活史の特徴対して温度が与える影響 (p. 628~632)

【主な議論】
①春になると幼生の発生速度が速くなるのは、カエルでは一般的なのか?
→温度が上がると餌のがも増え、成長速度と発生速度が早くなる?
   

②変態のトリガーになる要因は何か?
→Wilber-Collins モデルでは、変態するのに必要な最小体サイズが存在し、それを超えると変態が始まるという。
→体サイズと関連するかはわからないが、体内のホルモン分泌量が徐々に高まり、十分に分泌されている状態でなんらかの”きっかけ”が与えられたときに変態するのではないか?
→ホルモンの量が閾値に達する、もしくは”きっかけ”が与えられるまでに、どれほどのエネルギー(餌+α)を取り込んでいたかにより、変態時の体サイズが変わる。

③春になると発生速度よりも成長速度の方が急速に上昇するのは越冬幼生だけか?
→孵化直後の幼生でも同じような現象が認められるのであれば、越冬幼生が大きくなることには関係ない話のようにも思える。
→冬を経験すると、相対的な温度差の影響を受けやすくなるというようなイメージか?

④成長速度と発生速度の違いは?
→ステージ更新を伴う = 発生速度
 ステージ更新を伴わない = 成長速度

⑤高標高域の個体群(気温低、幼生期間が長く、変態サイズ大)と低標高域の個体群(気温高、幼生期間が短く、変態サイズ小)の卵の入れ替え実験の結果について
・幼生期間 = 入れ替えの効果が認められた(幼生期間が短くなった) → 環境要因の影響?
・幼生の成長速度と変態サイズ = 入れ替えの効果が認められなかった(変化無し) → 遺伝的要因の影響?

→しかし、交雑個体の幼生期間は、入れ替えの効果が認められなかった = 相加的な遺伝子の影響をうけているのではないか?
(レジュメなしではわかりにくいので、レジュメを見ながらみてください)

⑥表現型の可塑性について
→ある形質を遺伝的に獲得していると言うことは、進化の歴史の中で、過去にはその形質により適応度をあげられたということか?

2011年11月18日

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